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蓄産トピックス第2回 牛とカルシウム(乳牛編)[2]
〜分娩前後のカルシウムの効率的な吸収のために〜

日常、飼料を給与される中で…,

重要な栄養素のひとつであるカルシウムを効率的に吸収させ、かつ低カルシウム血症 を予防するためには、どのようにカルシウムを給与したらよいのでしょうか?

その1 ねらいは分娩後2〜3日

牛は高齢になるほどカルシウムを吸収しにくくなるため、1回の分娩で失われたカルシウムの量をどこかで補充してやる必要があります。乾乳期にカルシウムを供給する方法は容易ではありませんが、1日当たり約18〜23gの吸収カルシウムが必要となります。※ そして分娩に近づくと、さらに必要となります。したがって、分娩後数日間は特にカルシウムを摂取させることが重要となるのです。

その2 分娩1ヶ月前は要注意!

乾乳期から分娩にかけての短期間は特に、多くのカルシウムが必要となります。この時、使われるのが乾乳期までに骨に蓄積されたカルシウムです。そして、骨に蓄積されたカルシウムを血中に放出させるためには、副甲状腺ホルモン(PTH)を活性化させる必要があるのです。そのためには、分娩1ヶ月前からはカルシウムの給与を少なめにして、貯蔵していたカルシウムがいつでも使える状態にする給与法、もしくはイオン・バランスを整えてカルシウムの継続した給与をおこなう方法があります。そして、分娩後に不足されているカルシウムを集中的に与えることにより、効果的なカルシウムの補充になります。

その3 イオン・バランスを保つ

乾乳期から分娩にかけて体内に多くの陽イオン(カチオン)例えば、ナトリウム(Na)、カリウム(K)が存在している場合は、カルシウムをいくら与えても、あまり効果的ではなく、吸収のさまたげになるおそれもあります。したがって、給与する餌の中にどの程度、陽イオンが含まれているのかを調査して、分娩1ヶ月前から陰イオン(アニオン)例えば、イオウ(S)、塩素(Cl)を多めに給与し、陰イオン(アニオン)が陽イオン(カチオン)より多い状態で給与することが望ましいでしょう。重曹、塩等の給与量を考慮された上で、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムの給与をおこなうとよいでしょう。ただし、これらは嗜好性が良くありませんので、乾物摂取量を落とさずに給与することが重要になります。

その4 消化機能を保つ

分娩前後の母牛は、消化管の機能が低下しがちです。したがって日頃から良質な乾草などがいつでも給与できる状況にさせ、ルーメン環境を整えて消化吸収を維持させる必要があります。

※NRC飼養標準2001から体重680kg、BCS3の牛に例示飼料を給与した場合の必要量を算出。吸収カルシウムとは牛が吸収出来るカルシウム量で給与量ではありません。

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