農業

クレフノンの「銅水和剤による薬害軽減」のメカニズム

2025.11.19

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1.無機銅剤の殺菌メカニズム

市販の無機銅剤の殺菌剤は、水に不溶性の銅化合物を微粒子として対象作物上に散布・固着させ、雨、露、空気中の二酸化炭素、植物及び病原菌から排出される有機酸等により、水に可溶な銅イオン(Cu2+)を放出させます。この銅イオンが病原菌に作用し、病原菌の酵素系を阻害することで殺菌作用が発現されます。

2.銅の薬害

銅イオンは前述のとおり優れた殺菌作用を有していますが、過剰な銅イオンの放出は、病原菌のみならず、散布された対象作物にも作用し、薬害(スタメラノーズ)を起こします。銅イオンによる薬害は、高温・多湿の状況下でさらに起こりやすくなります。

3.クレフノンの薬害軽減

無機銅剤の銅イオンの放出はpHが低い酸性側になるほど多くなり、薬害が発生しやすくなります。クレフノンを無機銅剤と混用散布することで、薬液のpHをアルカリ側に保ち、過剰な銅イオンの放出が抑えられることで、作物に対する銅の薬害が軽減できます。

銅水和剤による防除体系をご利用の方は、薬害軽減にクレフノンの利用を検討してみてはいかがでしょうか。