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白石発のフィラー分散評価技術

粒子分散型複合材料の特性は母材中のフィラー分散状態(分散粒子径分布)に大きく依存します。
そのため、希望の特性を持つ複合材料を設計するためには、樹脂などの母材中における分散粒子径
分布を測定することが重要です。

母材中でのフィラーの分散粒子径分布

母材中でのフィラーの分散粒子径分布

白石グループでは母材中の分散粒子径分布の評価技術として、

の3つの方法を独自に開発しました。
白石グループでは、これらの評価技術をもとに、目的の材料特性を実現するフィラー粉体の製造や使用法の提案を行っております。

1. レーザー回折散乱法

ナノ粒子径分布測定装置SALD-7500nano(島津製作所製)

粒子にレーザーを照射すると、粒子の大きさに応じて、さまざまな方向へ回折・散乱光が発せられます。これを検出・解析することで、粒子径分布を測定します。
数nm~数100μmまで測定可能で、湿式測定システムの溶媒を変更することでどのような母材の系でも測定可能としました。

測定例

各種表面処理炭酸カルシウムを配合した可塑剤(DINP)分散体を作製しました。レーザー回折散乱法で測定した母材中での分散粒子径分布を右に示します。母材中のフィラー分散状態を一次粒子(約100nm)から100μm以上の凝集体まで、定量的に評価できています。

2. 顕微鏡法

数10μmから数100μmの比較的大きい粒子径の測定には光学顕微鏡による観察が有効です。
直接観察するため、数値では表現できない豊かな視覚的情報を得ることもでき、信頼性の高い測定法といえます。

測定例1

表面処理炭酸カルシウムを配合したウレタンシーリング材を混練時間ごとにサンプリングし、分散状態を顕微鏡法で測定しました。
混練時間の増加と共に、分散状態が進行する様子を定量的に評価可能です。

測定例2

表面処理量を変量させた炭酸カルシウムを配合したウレタンシーリング材を作製し、分散状態を顕微鏡法で測定しました。処理量が多い方が初期の分散が良好で、最終的な分散性も高くなることを確認しました。
また、分散が進むとシーリング材の伸び特性が向上することがわかり、分散状態と材料特性との関係を明らかにすることができました。

外部発表

森山美果、筬部周浩、田近正彦、日高重助
『シーリング材中の炭酸カルシウムの分散性評価』
第56回 日本接着学会年次大会

3. 誘電率測定法

母材にフィラーが混合されたとき、複合材料の誘電率はフィラーの分散状態によって変化します。この関係を用いて、複合材料の誘電率を測定することにより、フィラーの分散粒子径分布を推算するシステムを開発しました。

測定例

混練時間を変えることにより、ウレタンシーリング材中の炭酸カルシウムの分散状態を変化させ、シーリング材の誘電率を測定しました。
混練時間が長く、分散が進むにつれてシーリング材の誘電率は上昇しており、推算値と測定値はよく一致しました。
このように、誘電率を測定することで、分散粒子径分布を測定することができます。

外部発表

久志本築(東北大学多元物質科学研究所)、森山美果、日高重助、他4名
『巨視的誘電率による微粒子複合材料中の微粒子分散状態の計測』
J. Soc. Powder Technol., Japan, 56, 4–14 (2019).

私たちはこれらの新しいフィラー解析技術を駆使して、お客さまの要求を正確に把握し、ご希望に沿った品質の製品/商品を、お客さまにお届けいたします。